フレイルを予防しましょう!

更新日:2023年12月26日

フレイルを予防し、いつまでも自立した生活を送りましょう

フレイルとは

「フレイル」とは、加齢に伴って筋力や心身の機能が低下し、寝たきり等を招くおそれがある状態をいいます。自立して暮らしていても、気づかないうちにフレイルが進行しているかもしれません。

フレイルは早めに対策をとれば、健康な状態に改善することもあります。重要なことは、フレイルの可能性に自ら気づき、早期に生活習慣の見直しを行うことです。フレイルを予防して元気に生活できる期間をのばしていきましょう。

フレイル
フレイル種類

 

 

 

フレイルには、次の3つの種類に分けられます。

1 身体的フレイル

加齢とともに筋力の低下、低栄養によって運動障がい(ロコモティブシンドローム)や筋肉が衰える(サルコペニア)状態

2 心理・社会的フレイル

加齢や退職、身近な人との別れなどで引き起こされる認知機能の低下やうつの状態

3 社会的フレイル

退職後、社会や地域とのつながりが希薄化することで閉じこもりや孤立してしまう状態

フレイルチェックをしてみましょう

フレイルチェックをすることで今の自分自身の心身の状態が分かります。

フレイルの危険性があるからと言って、必ずしもフレイルとは限りません。

適切な対策をすれば健康な状態に戻ることができます。

イレブンチェック

問1 ほぼ同じ年齢の同性と比較して健康に気を付けた食事を心がけていますか はい いいえ
問2 野菜料理と主菜(お肉またはお魚)を両方とも毎日2回以上は食べていますか はい いいえ
問3 「さきいか」、「たくあん」くらいの固さの食品を普通に嚙み切れますか はい いいえ
問4 お茶や汁物でむせることがありますか いいえ はい
問5 1回30分以上の汗をかく運動を週2回以上、1年以上実施していますか はい いいえ
問6 日常生活において歩行または同等の身体活動を1日1時間以上実施していますか はい いいえ
問7 ほぼ同じ年齢の同性と比較して歩く速度が速いと思いますか はい いいえ
問8 昨年と比べて外出の回数が減っていますか いいえ はい
問9 1日1回以上は、誰かと一緒に食事をしますか はい いいえ
問10 自分が活気にあふれていると思いますか はい いいえ
問11 何よりもまず、物忘れが気になりますか いいえ はい

問4、問8、問11は「はい」「いいえ」が逆になっているので注意してください

右の回答に3~4個以上当てはまるとプレフレイル(フレイル予備群)の可能性があります

5個以上当てはまるとフレイルの可能性が高いといわれています

指輪っかテスト

加齢により筋肉量が減少する現象を「サルコペニア」と言います。サルコペニアはフレイルになる原因の1つです。指輪っかテストは、簡単にできるので定期的にテストをしてサルコペニア、フレイルに近づいていないか確認しましょう。

テストの実施方法

1 膝が90度になるように椅子に座ります

2 両手の親指と人差し指を使って輪っかを作ります

3 利き足ではない方のふくらはぎの一番太い部分に2で作った輪っかを当てます

指輪っかテスト

テスト結果

ふくらはぎを囲めない→フレイルの可能性は低いです

ちょうどふくらはぎを囲める→フレイルの可能性は低いです

囲んだ輪っかに隙間ができる→フレイルの可能性が高いです

フレイルを予防するために

フレイルを予防するためには、「運動」「栄養」「社会参加」が重要です。

3つのうち1つを予防するのではなく、3つをバランスよく予防することが大切です。

フレイル予防~運動~

積極的に体を動かすことで筋力の維持・向上だけでなく、食欲増進や心の安定につながります。筋力は50歳を過ぎると年間1~2%減少していくと言われています。筋力を貯める「貯筋」をすることでいつまでも自立した生活を送りましょう。

「立つ」「座る」「歩く」等の日常生活に必要な動作の基本となる「足腰の筋肉」を鍛える筋力トレーニングを行うだけでなく、ウォーキングや水泳等の有酸素運動を取り入れましょう。

藤岡市では、地域の地域づくりセンターや公会堂で筋力トレーニング教室を実施しています。椅子を使った10種類の体操を行っています。椅子を使って安定してできるので、誰でも安心して実施することができます。

 

フレイル予防~栄養~

65歳以上では、「メタボ」よりも「やせ」に注意が必要です。

加齢とともに食欲がなくなり、噛む力が低下してしまうと、食事量が減少し低栄養になる可能性があります。

低栄養になると、筋力・体力の低下、活動量の低下、免疫力の低下等心身に大きな影響を及ぼします。

低栄養を予防するためにも下記のことについて心がけましょう。

1バランスの良い食事を心がけましょう

いろいろな食材を取り入れると栄養状態を良好に保つことができます。「さあ、にぎやかにいただく」という言葉を知っていますか。次の10の食材の頭文字をそれぞれとった合言葉です。この10の食品群から毎日7品目以上摂取しましょう。

10の食品群「さあ、にぎやかにいただく」

2 タンパク質を積極的に摂りましょう

タンパク質は、体を動かすための筋肉をつくる重要な栄養素です。1日に必要なたんぱく質は、「自分の体重(キログラム)×1グラム」です。体重50キログラムの人で50gと言われています。

主治医から食事制限の指示がある人は医師に従ってください。

3 お口の健康を保ちましょう

お口の機能が低下することを「オーラルフレイル」と言います。

オーラルフレイルになることで食事や会話が楽しめなくなり食欲の低下、他者との交流の減少につながってしまいフレイルになる危険性が高くなります。

オーラルフレイルを予防するために、定期的に歯科医院を受診することや「パタカラ体操」「早口言葉」を食事の前に取り入れましょう。

早口ことば
早口ことば

フレイル予防~社会参加~

近年、近所付き合いが減り近隣にどのような人が住んでいるのかもわからないという人もいるのではないでしょうか。特に新型コロナウイルス感染症が拡大してからより一層他者と関わる機会が失われ、感染症が落ち着いた現在でも以前のような交流ができていない状況が続いています。

他者との機会や外出の頻度が減少することで、閉じこもりや認知機能が低下する可能性があります。近所付き合いや友人等他者との交流は、フレイル予防に効果的ですので、できれば1日1回は外出をするようにしましょう。

その他にも趣味づくりやボランティア活動、老人クラブ活動など地域活動を通じて社会とのつながりを持つことが大切です。

藤岡市では、地域の地域づくりセンターや公会堂等で「ミニデイサービス」を実施しています。月に1回各会場に集い、ダンベル体操、歌唱、レクリエーション、ミニ講話を実施しています。藤岡市社会福祉協議会の職員が各会場にきて進行しているため、安心して楽しむことができます。

また、藤岡市老人クラブ連合会(藤寿クラブ)では、年間を通して様々なイベントを開催しています。単位クラブ毎でも日々地域活動をしています。新規の会員を募集しています。是非申込ください。