富士浅間神社具足4種

更新日:2021年12月01日

市指定重要文化財

富士浅間神社に伝世したもので、当世具足(とうせいぐそく)3点・鎖具足1点からなる。その造作は簡素・実戦的であり、上級武士の着用と見られるものである。製作上の特徴から、ほぼ同時期の所産と考えられるもので、近世の江戸前期に位置づけられる。
これらの具足がどのような経緯で寄進されたのかは今後の課題であるが、全体に保存状態が良く、本県並びに藤岡市周辺地域の歴史的な美術工芸資料として貴重な資料である。

朱漆塗切付碁石頭伊予札二枚胴具足の写真

朱漆塗切付碁石頭伊予札二枚胴具足

 六間突盃形兜(繰半月の前立)、面頬、紺糸により素掛威とした二枚胴、筒籠手(鯰手甲、手先は鉄板物三枚、肩は鎖に瓢で周りに筏金を散らす)の一組であり、佩楯、臑当を欠いている。

朱漆塗桶側四枚胴具足の写真

朱漆塗桶側四枚胴具足

 八間突盃形兜(当世眉庇付き)、半頬、紺色による素掛威の桶側四枚胴、籠手(摘手甲、手先は三本篠籠手、肩に筏金を散らす)、佩楯(革板四段下がり)の一組である。

黒漆塗切付小札二枚胴具足の写真

黒漆塗切付小札二枚胴具足

 八間筋兜(繰半月の前立)、切付小札紺糸素掛威による二枚胴、籠手(鯰手甲、手先は鉄板物三枚の筒籠手、肩に筏金を散らす)、佩楯(革板四段下がり)、臑当(七本篠、立挙と家地を欠いている)の一組である。

鎖具足の背面からみた写真

鎖具足(写真は背面)

 頭巾状の鎖兜と襦袢状の胴着に総鎖を綴じ付けた具足。本具足は重量のある実戦的な作りで、兜の家地に輸入品である赤色の更紗布を使っている点が珍しく、上級な鎖具足である。

  • 指定日 平成21年6月25日
  • 所在地 藤岡市藤岡

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